2013年4月28日日曜日

高山博「歴史学 未来へのまなざし」より



38頁より抜粋

異なる文化の担い手たちは、自らの属する文化と他の文化を融合させることなく、おのおのの棲み分け領域を守り続けていた。このような異文化集団の併存を可能としたのは、この地に住む人々の宗教的・文化的寛容性ではない。強力な王権がアラブ人を必要とし、彼らに対する攻撃や排斥を抑制していたからである。したがって、戦争や争乱の際には必ずといってよいほど、異文化集団に対する略奪や攻撃が行われている。